先日、歯科検診で「歯ぐきが少し下がってきていますね」と言われました。
50代まではそれほど気にしていなかったのですが、60代になると、歯ぐきだけでなく「根元のむし歯は大丈夫?」「最近しみるのも年齢のせい?」と、気になることが少しずつ増えてきます。
そこで迷ったのが、歯磨き粉選びです。
「60代なら歯周病用を選べばいいのかな?」と思って調べてみると、そう単純でもありませんでした。
歯ぐきの腫れや出血、根元むし歯、知覚過敏など、今気になっていることによって確認したい効能や成分は変わります。
この記事では、60代の歯磨き粉を選ぶときに確認したいポイントと、候補になる5商品を比較しました。
「どれが一番いい?」ではなく、今の自分にはどんな歯磨き粉が合いそうかを考えながら選んでみてくださいね。
60代の歯磨き粉は「今の悩み」に合わせて選ぶ

60代になると、「歯周病用の歯磨き粉を選んだ方がいいのかな?」と考える方もいるかもしれません。
でも、年齢だけで歯磨き粉を決める必要はありません。大切なのは、今の自分の口の中で何が気になっているのかを確認することです。
たとえば、歯ぐきが下がって歯の根元が露出してくると、これまで見えていなかった根元部分のむし歯(根面う蝕)や、冷たいものがしみる知覚過敏にも注意したいところです。
一方で、歯ぐきの腫れや出血が気になるなら、歯周病予防の効能も確認したいですよね。
つまり、同じ60代でも、
- 歯ぐきの腫れ・出血が気になる
- 歯ぐきが下がって根元のむし歯が心配
- 冷たいものがしみる
- いくつかの悩みをまとめてケアしたい
など、優先したいことによって歯磨き粉の選び方は変わります。
「60代向け」「歯周病用」という言葉だけで決めるのではなく、まずは自分が何を予防・ケアしたいのかを整理してみましょう。
60代の歯磨き粉を選ぶときに確認したい5つのポイント
では、実際に歯磨き粉を選ぶときは、どこを見ればいいのでしょうか。
商品名や「シニア向け」といった言葉だけではなく、自分が予防・ケアしたいことに合った効能や特徴があるかを確認してみましょう。
① むし歯・根元むし歯が気になるならフッ素濃度を確認
むし歯予防を重視するなら、まず確認したいのがフッ素濃度です。成人・高齢者では、フッ素濃度1400~1500ppmの歯磨き粉が推奨されています。
市販の商品では「高濃度フッ素1450ppm」と表示されているものも多いので、パッケージを確認してみてください。
特に歯ぐきが下がって歯の根元が見えてきた方は、歯周病だけでなく根元のむし歯予防も意識して選びたいところです。
② 歯ぐきの腫れ・出血が気になるなら効能表示を確認
歯ぐきの腫れや出血が気になる場合は、「歯肉炎の予防」「歯周炎(歯槽膿漏)の予防」などの効能が表示されている薬用歯磨き粉が選択肢になります。
成分名をすべて覚える必要はありません。
まずはパッケージを見て、自分が気になっている症状に合った効能が表示されているかを確認すると選びやすくなります。
③ 歯がしみるなら「知覚過敏を防ぐ」効能を確認
冷たいものを飲んだときや歯磨きのときに歯がしみるなら、知覚過敏への対応も確認してみましょう。
「歯がしみるのを防ぐ」などの効能が表示されている商品があります。
ただし、しみる原因が必ず知覚過敏とは限りません。
強い痛みがある、長く続く、特定の歯だけが痛むといった場合は、歯磨き粉だけで様子を見ず、歯科医院で原因を確認してもらいましょう。
④ 歯ぐきが下がっているなら研磨性も確認
歯ぐきが下がって歯の根元が見えている場合は、フッ素濃度だけでなく、歯磨き粉の研磨性も確認しておきたいポイントです。
露出した歯の根元は、歯冠部を覆うエナメル質とは性質が異なるため、研磨性の高い歯磨き粉を避け、「低研磨」「研磨剤無配合」などの商品を選ぶのもひとつの方法です。
特に強い力で磨く癖がある方は、歯磨き粉だけでなくブラッシングの力にも注意しましょう。
歯ブラシの毛先がすぐに開いてしまうようなら、力を入れすぎていないか一度見直してみてください。
⑤ 毎日続けられる使用感も大切
必要な効能があっても、刺激や香味、泡立ちが苦手で使わなくなってしまっては続きません。
泡立ちを抑えたものやジェルタイプなど、使用感にも違いがあります。
必要なケアができることを優先したうえで、毎日無理なく使えるものを選ぶ。この2つをセットで考えると、自分に合った歯磨き粉を絞り込みやすくなります。
60代におすすめの歯磨き粉5選を比較
ここまでの選び方をもとに、60代の歯磨き粉として候補になる5商品を比較してみました。
「自分が何をいちばんケアしたいか」を考えながら見てみてくださいね。
| 商品 | フッ素 | 知覚過敏 | 研磨性 | 選ぶポイント |
|---|---|---|---|---|
| Check-Up rootcare | 1450ppm | ○ | 研磨剤無配合 | 根元むし歯・知覚過敏が気になる |
| デントヘルスDXプレミアム | 1450ppm | ○ | 清掃剤配合 | 歯周病を中心に幅広くケアしたい |
| メルサージュ プレミアムケア | 1450ppm | ○ | 清掃剤配合 | むし歯・歯周病・知覚過敏などをまとめてケアしたい |
| デントヘルス 無研磨ゲル | 1450ppm | ― | 研磨剤無配合 | 露出した歯の根元をやさしく磨きながら歯周病も予防したい |
| ナノラル 薬用ホワイト&プロテクト | フッ素配合※ | ― | ― | 価格より、口臭・着色汚れなど複数の悩みをまとめてケアすることを重視したい |
※ナノラルは公式サイトでフッ素配合を確認できますが、フッ素濃度の記載は確認できませんでした。
同じ「60代の歯磨き粉」として候補になる商品でも、対応している悩みや特徴はそれぞれ違います。大切なのは、機能の多さだけで選ぶのではなく、今の自分が何をいちばんケアしたいかで比べること。
ここからは、悩み別にどの商品が候補になるのかを見ていきましょう。
悩みから選ぶならどの歯磨き粉?
「結局、自分にはどれが合うんだろう?」と迷うなら、すべての悩みを一度に解決しようとせず、今いちばん気になっていることから候補を絞ると選びやすくなります。
根元むし歯や知覚過敏が気になるなら「Check-Up rootcare」
「歯ぐきが下がって、歯の根元が見えてきた」「冷たいものがしみる」という方は、Check-Up rootcare が候補になります。
根元むし歯の予防を考えた1450ppmの高濃度フッ素に加え、知覚過敏を防ぐ効能があり、研磨剤も配合されていません。
特に、歯周病だけでなく、露出してきた歯の根元をどう守るかが気になっている方は比較してみたい歯磨き粉です。
歯周病を中心に幅広くケアしたいなら「デントヘルスDXプレミアム」
歯ぐきの腫れや出血などが気になり、歯周病予防を中心に考えたい方には、デントヘルスDXプレミアムが候補になります。
歯周病予防だけでなく、むし歯や知覚過敏、口臭などにも対応しているため、「気になることがひとつではない」という方も比較しやすい商品です。
ただし、研磨剤無配合の商品ではありません。
歯の根元が露出していて研磨性を特に気にしている場合は、Check-Up rootcare αやデントヘルス 無研磨ゲルとも比べてみましょう。
むし歯・歯周病・知覚過敏をまとめてケアしたいなら「メルサージュ プレミアムケア」

「歯ぐきも気になるし、歯がしみるのも気になる。むし歯予防もしっかりしておきたい」という方には、メルサージュ プレミアムケアも候補になります。
1450ppmの高濃度フッ素を配合し、むし歯を予防。さらに、歯周病予防や知覚過敏、口臭、着色汚れなどにも対応した歯科医院専売の歯磨き粉です。
ひとつの悩みに特化するというより、60代になって気になってきた口の悩みを、1本で幅広くケアしたい方が比較しやすいタイプです。
一方、歯の根元が露出していて研磨性を特に気にしている方は、研磨剤無配合のCheck-Up rootcareやデントヘルス 無研磨ゲルとも比べてみてください。
研磨剤を避けながら歯ぐきをケアしたいなら「デントヘルス 無研磨ゲル」
歯ぐきが下がって歯の根元が見えてきたことに加えて、歯周病も気になる方には、デントヘルス 無研磨ゲルという選択肢があります。
研磨剤無配合で、1450ppmの高濃度フッ素を配合。歯周病やむし歯を予防しながら、露出した歯の根元を磨けるのが特徴です。
一方、知覚過敏を防ぐことを最優先したい場合は、知覚過敏への効能が確認できる商品と比較して選びましょう。
口臭や着色汚れなどもまとめてケアしたいなら「ナノラル」
歯周病やむし歯だけでなく、口臭や着色汚れなど複数の悩みをまとめてケアしたい方には、ナノラル 薬用ホワイト&プロテクトも候補になります。
フッ素のほか、歯周病予防に関わる有効成分を配合し、歯周炎・歯肉炎・むし歯・口臭の予防や、歯を白くするなどの効能が認められた医薬部外品です。
ただし、今回確認した公式情報ではフッ素濃度の記載や、「歯がしみるのを防ぐ」という効能は確認できませんでした。
そのため、1450ppmのフッ素濃度や知覚過敏ケアを優先したい方は、ほかの4商品も含めて比較して選ぶのがよさそうです。
反対に、ひとつの悩みに絞るより、歯ぐき・むし歯・口臭・着色汚れなどをまとめてケアしたい方にとっては、比較候補のひとつになります。
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気になる症状があるときは歯磨き粉だけで様子を見ない

歯磨き粉は毎日のセルフケアに役立ちますが、すでに症状がある場合は、歯磨き粉を替えるだけでは対応できないこともあります。
特に「歯がしみる」原因は知覚過敏とは限りません。むし歯など別の原因が隠れていることもあるため、「知覚過敏用の歯磨き粉を使えば大丈夫」と自己判断しないことも大切です。
歯ぐきの腫れや出血が続く、歯がぐらつく、歯がしみる・痛むといった症状が気になる場合は、歯科医院で相談してみましょう。
気になる症状があるときは原因を確認したうえで、自分に合った歯磨き粉を選ぶことも大切です。
60代の歯磨き粉についてよくある質問
最後に、歯磨き粉を選ぶときに気になりやすいことをまとめました。
Q1:1450ppmの歯磨き粉なら、どれを選んでも同じ?
同じ1450ppmのフッ素を配合した歯磨き粉でも、ほかの効能や特徴は異なります。
歯周病予防に対応したもの、知覚過敏を防ぐもの、研磨剤を配合していないものなど、それぞれ違いがあります。
むし歯予防だけでなく、自分がほかに何をケアしたいのかまで確認すると選びやすくなります。
Q2:入れ歯があっても普通の歯磨き粉を使える?
残っている自分の歯は、その歯に合った歯磨き粉で磨きます。
一方、入れ歯そのものは自分の歯とはお手入れ方法が異なります。一般的な歯磨き粉の中には研磨剤を含むものがあり、入れ歯を傷つけることがあるため注意が必要です。
入れ歯は専用のブラシや洗浄剤など、入れ歯に適した方法でお手入れしましょう。
使い方が分からない場合は、入れ歯を作った歯科医院で確認しておくと安心です。
まとめ:60代の歯磨き粉は年齢より「今の悩み」で選ぼう
60代になると、歯ぐきの腫れや出血だけでなく、歯ぐきが下がって根元のむし歯が気になったり、冷たいものがしみたりと、口の中の悩みも変わってきます。
だからこそ、「60代向け」「歯周病用」という言葉だけで歯磨き粉を決めるのではなく、今の自分が何をいちばんケアしたいのかから考えてみましょう。
むし歯・根元むし歯が気になるならフッ素濃度、歯ぐきの腫れや出血なら歯周病予防の効能、歯がしみるなら知覚過敏への効能など、確認したいポイントは悩みによって変わります。
今回比較した5商品にも、それぞれ得意なところがあります。
「どれが一番いい?」ではなく、「今の自分にはどの条件が必要?」と考えてみると、選択肢を絞りやすくなります。
そして、気になる症状がある場合は、歯磨き粉だけで何とかしようとせず、歯科医院で口の状態を確認してもらうことも大切です。
これからも自分の歯で食事を楽しむために、今の口の状態に合ったケアを続けていきたいですね。
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